祖父へのラブレターにかえて

(2018/11/21)

 心地よさと切なさ、そんな秋は私の一番好きな季節です。日々深まる秋に魅了されていると、このブログの原稿依頼が届きました。

 私は病棟に勤務する看護師です。医療職を志す原点となったのは祖父の天への旅立ちに他なりません。当時小学3年生。初めて訪れた慣れ親しんだ人との別れは大きな衝撃でした。そこから生老病死に関する問いが芽生え、答えを見つけるべく現在に至ります。

 日本人は「旅立ち」を様々な言葉に代えて表現します。「息を引き取る」の語源を繙くと次のように記されていました。「残された者たちが、亡くなった人の息を引き継ぐこと。命を繋ぐということ。」つまり、リレーのバトンのように肉体は消滅しても「いき(息)=生き=いのち」は残された人たちに脈々と受け継がれていくのです。

 就職して6年半。その間、数多くの出会いと別れがありました。引き継いだバトンを胸に、日々精進していきたいと思っています。

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祖父直筆の色紙

10月10日この原稿を仕上げた日と同じでした

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文武両道 いつまでも憧れの存在

(2階東病棟 看護師)