朝顔プロジェクト

(2024/11/19)

朝顔プロジェクト

 朝の光を浴びる朝顔が美しい。2023年初夏。花が大好きなご利用者と8粒の朝顔の種を小さなプランターに植えた。
その種たちは驚くほど元気に成長し、見事にきれいな花を咲かせた。見る人を癒し、笑顔にし、時に希望や勇気を送った。
花たちは、やがて種となって、子孫を残した。1年後の2024年、種は朝顔二世として、新たな美しさで咲き誇った。
「花を育てることを毎日の楽しみにしてほしい、育てていた頃を思い出しながら」認知症の症状緩和に繋げる小さな取り組み。
8粒の種は、5日も経つと土を押し上げるように芽を出そうとしていた。「本当や、芽が出とる。これからが楽しみやなぁ」
覗き込むご利用者、微笑む笑顔。いろんな表情と反応が返ってくる。ベッドで寝て過ごされる方にも見ていただく。
ご利用者のいろんな表情が、朝顔の成長とともに写真に収まっていく。認知症があって、一緒に過ごしたことも忘れてしまうかも
しれない。けれど、プロの介護士として、いつも前を向いて、また新たな「かけがえのない時間」を積み重ねていく。
それは、とても尊いことだ。今年も満開を迎えた朝顔とご利用者、スタッフで記念撮影。1年前と葉っぱの形がそっくり。
命は受け継がれている。1年という時の流れの中でいろんなことがあったが、朝顔二世たちは、今年もご利用者の方々を和ませる。
 
                                         道後ベテルホーム 1階療養棟